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(社)大阪府公園・都市緑化協会
大泉緑地 花と緑の相談所
渡辺 万里子 |
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@ ハーブとは私たちの生活に役立つ植物の総称で、「薬草」や「香草」と訳されています。ハーブを含む植物は、私たち人間や動物と違って、動くことができません。動けなくても(動けないからこそ?)、厳しい環境や外敵から身を守り、生命を維持し、子孫を残す知恵と力が備わっています。そんなハーブの魅力を少しずつひも解きながら、毎日を豊かに楽しむアイデアをお伝えしていきます。よろしくお願いします。 1回目は「ハイビスカス」。ハーブとして利用するのは、赤や黄色のトロピカルな花ではありません(写真)。花後のガクが肥大した部分を使います。クエン酸を含み、代謝を促進し、肉体疲労の回復を早めてくれます。ルビー色のハーブティーは眺めるだけで幸せ気分。夏バテ気味の心身にパワーを与えてくれるでしょう。ローズヒップなどとのブレンドがおすすめ。ティーだけでなく、ジュレなどアレンジも楽しんでくださいね。 |
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A ハーブを育ててみませんか?  | | スペアミント | 植物を育てると、時間がゆっくり流れていきます。忙しさに流されそうな毎日に、ふと立ち止まりたくなったとき、初めての栽培はミント類に挑戦しませんか。多数の種類がありますが、ペパーミント、スペアミントなどが入手しやすく、栽培も利用も容易です。 日当たりが強すぎないところで(葉っぱが硬くなったり、下葉が枯れあがると日光が強すぎるサイン)、水をたっぷり与えて育てましょう。水やりのたびに、いい香りに包まれて幸せな気分! 癒されますよ♪ また、ミントの清涼感あふれる香りは、私たちの暮らしにさまざまな楽しみをプレゼントしてくれます。紅茶に1枚のミントの葉を浮かべるだけで優雅な時間。ミントがたっぷり育ったら、ミントシロップを作って保存もできます。ミントのフットバス(足浴)は、足の疲れがとれますが、敏感肌の人はご注意を! 葉をドライにして、枕に入れると寝苦しい残暑も、気持ちよく眠れそうです。 ハーブを育て、ハーブを身近に、豊かで穏やかな時間をお過ごしください。 |
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B レモングラス(写真)はインド原産。夏の間ぐんぐん育っていたことでしょう。スッキリ爽やかな香りと、かすかな酸味のハーブティーは、気分をリフレッシュしてくれるだけでなく、消化を促進し胃腸の働きを整える効果も! 夏ばて気味、季節の変わり目の身体にはピッタリ♪ さて、そろそろフレッシュのハーブティーの季節が終わります。本格的な秋の深まりの前に、葉や花を収穫し保存します。フレッシュ感を保ちたい場合は冷凍、量がたっぷりほしい場合は乾燥保存が良いでしょう。 ハーブティーの淹れ方の基本は、ハーブ(葉、花、実など)に熱湯を注ぎ、蒸気が逃げないように蓋をして、3分間(硬い実などの場合は5分程度)蒸らします。ハーブの量は、ティースプーン山盛り1杯に熱湯200ccといわれますが、好みの匙加減を見つけましょう。めしあがるときは、蒸気も香りも吸い込みましょうネ。ハーブに含まれる数多くの成分には、ティーに溶け込むもの(水溶性成分)以外に、心身に良いものがいっぱいあります。 次回は、水に溶けない成分の利用方法をご紹介します。 |
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今年の夏 我が家はトマトとバジルが大豊作! この2つの食物(植物)はお料理だけでなく(写真1)、一緒に育てると、収穫量がアップしたり、害虫を寄せ付けなかったり・・・相性バツグン(共栄作物、コンパニオンプランツといいます)。
バジルは夏の間中、何度も地際まで切り戻して、肥料と水を十分に与えて、たっぷり収穫することができました。バジルの葉はペーストにして保存します。(写真2 材料はオリーブ油、ニンニク、松の実など。レシピはお料理の本などを見て下さいね) そして、いよいよ秋が深まると、来年のために種を採っておきましょう。(写真3)乾燥させて、湿気を避けて缶などで保管し、来春遅く(八重桜の散った頃)種まきします。もし、種を食用にするために保存するハーブ(フェンネルなど)の場合は、電子レンジなどで虫退治します。
さて、バジルペーストを保存する時は、オリーブ油で膜を作り酸化を防ぐと風味が落ちません。人間にとっても酸化(老化)は大敵ですね。以前はゆるゆる老いていった私たちもストレスなどで体内に活性酸素が大量発生し、体調を崩すことも・・・植物とくにハーブには抗酸化力(色や香り・・フィトケミカルズ)を持つものが多いです。私たちがハーブに惹かれるのもナットク?!
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D 今回は「タイム」の話。古代ローマ時代、「タイムの香りのする男性」とは、最高の褒め言葉だったそうです。戦場へ赴く男性へ、女性は「勇気の象徴」といわれるタイムの小枝を縫いつけたハンカチを贈り、無事を祈ったとか…。 タイムの小枝、と書きました。茎ではなく枝です。タイムは華奢な風情ですが、木本植物(低木)です。学名はTymus vulgarisで、胸腺の語源といわれています。胸腺は私たちの身体の免疫に関わる器官。タイムは数あるハーブの中で、最も抗菌力が強いためでしょうか。 この抗菌力を「うがい薬」として利用しましょう! 枝葉を利用して、濃いめのハーブティーを作り置きし(冷蔵庫で保存)、ぬるま湯でお好みの濃度に薄めてうがいをしてください。ウォッカやホワイトリカーなど飲用アルコールに浸し、成分を浸出させる方法もあります。じっくりと2週間ほど漬け込み、ティー同様、薄めて使います。 アルコール抽出液のことをチンキ剤といいます。ハーブティーが水溶性成分しか利用できないのに対し、チンキ剤では水溶性・不溶性ともあますところなく成分を利用できます。また、アルコールは保存性に優れ、チンキ剤は常温で約1年間は保管できます。ハーブティーは冷蔵庫で保存しても、なるべく早く使い切りましょう。子どもやアルコールを使えない人の場合は、酢(リンゴビネガーなど酸度の高いもの)で抽出してください。アルコール抽出には及びませんが、水溶性・不溶性成分が抽出されます。 うがいだけでなく、ハーブティーとして飲むと咳にも効果的。ただ、あまりおいしくないので、ペパーミントやカモミールなどとブレンドしてくださいね。さあ、みんなでインフルエンザの季節を乗り切りましょう! |
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E お正月の門松に象徴されるように、マツは縁起の良い植物です。常緑で樹齢が長いことにちなんで、花言葉は「不老長寿」。多くの木々が葉を落して眠っているかのような冬に、青々した緑には力強い不滅の生命力を感じます。厄をよけ、新しい年を迎える希望を与えてくれるかのようです。 世界にはマツの仲間は約100種、日本を含むアジアには25種ほどあると言われていますが、薬として利用しているのはアカマツ。葉を煎じて飲んだり、松葉酒にするらしい。血管壁の強化作用があり、高血圧予防や冷え性に良いとか。いわゆるマツヤニは肩こり・打ち身の張り薬だとか…。このあたりは、お医者さん、薬屋さんにお任せするとして、私たちはマツから発する清々しさを味わいましょう。オマケとして松ぼっくりや松葉相撲も楽しい。お料理に松葉が添えられると、おめでたい。 アメリカ先住民はマツの木の下で幹に手を触れ、マツの気を感じて力をもらっていたといいます。アロマテラピーでは、ヨーロッパアカマツやブラックスプルース(クロマツ)の精油は、欝滞(うったい)除去作用があるとされ、むくみ予防などマッサージに使用されています。およそ、植物のイメージは香りなどの作用に連想されることが多く、マツがどっしりと根を張っている姿、樹液が滞りなく枝先まで流れている様子は、私たちの血液やリンパ、水、そして気の流れを良くしてくれるといえるでしょう。自然の神秘ですね。 |
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私たちの生活の横にある「里山」がブームです。ヨーロッパにも里山のような、人びとの暮らしに密着した準自然(?)があります。「ヒ−ス」という植物をご存知でしょうか。生垣、燃料、ベッドの敷き材、パイプの材料、梱包材などに利用されてきました。手つかずの状態になると、小説「嵐が丘」のような荒涼としたヒースの丘(写真1)。
ヒースとは、ツツジ科のエリカ、カルーナなどの総称です。ヘザーともよばれます。嵐が丘のヒースは、ほとんどがカルーナです。日本でも園芸店で購入できます。葉の色や小花が魅力。エリカにはヨーロッパ産と南アフリカ産があります。南アフリカ産のヒースは種類が多くありますが、どれも花が大ぶりでエキゾチックです(写真2)。
ヨーロッパ産のヒースは泌尿器系などへの殺菌や穏やかな鎮静作用など、伝統医学で長い間用いられてきました。日本のハーブではツルコケモモが近い仲間です。現在ではヒースは美白のハーブティーの代表選手! パックとして利用すると、シミや吹き出物にも効果的。女性のお肌のためのハーブです。また、とくにイギリスではヒースの栽培が盛んで、日本人にとってのサツキのように、コレクションや品評会が楽しまれています(写真3)。
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G  | | ローズマリー | 「ローズマリー」は逸話や伝説の多い、有名なハーブの1つです。同様に広く親しまれている「ラベンダー」がリラックス・ハーブの代表なら、こちらはリフレッシュ・ハーブの代表選手といえるでしょう。 ハーブの効果効能を大雑把に分けると、気分や身体の働きの鎮静(リラックス)作用と、昂揚(リフレッシュ)作用になります。「仕事や勉強に疲れて、ほっと一息。もうひと頑張りしよう」と思うときはローズマリーを、「よく頑張りました、ゆっくり休みましょう、おやすみなさい」というときはラベンダーを、と使い分けるといいでしょう。生真面目な人は、こんなときは鎮静? 昂揚? どちらがいいの? と迷ったり、考えたりするかもしれません。が、心配ご無用。「わー、いい香り」と思ったハーブが、そのとき自分が求めている、必要な香り・ハーブと言われています。自分の感覚を信じて、五感、心の声を大切にしましょう。 ローズマリーは「海のしずく」が語源で、海辺の断崖などに生育し、濃い青い色の可憐な花が咲きます。白やピンク色の花もあります。日常生活シーンでは、冬の花壇に彩りを、お料理にはシェフの味を、そして若返りの魔法を与えてくれます。ティー、料理、お風呂、クラフトなど使い方は多様。 小さな松葉のような形の冬も青々した葉には、強くスッキリとした香りがあり、この香りは記憶と結びつき、花言葉は思い出・永い友情など。ボケ防止、受験生のお守りとも言われます。卒業シーズンです。西欧ではローズマリーのコサージュを胸に卒業式に出席するそうです。きっと、何年たってもローズマリーに触れるたびに、香りとともに懐かしい友や恩師の顔が思い浮かぶことでしょう。 |
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植物が芽生える春になりました。私たちの心も体もウキウキする季節ですね。一方、この時期は花粉症をはじめ、吹き出物など悩みも多いようです。冬の間に体内に溜まった、滞った毒素を排出することが大切です。ヨーロッパでは古くから、ネトルとエルダーフラワーのブレンドティーが春季療法として用いられてきました。
エルダーフラワー(西洋ニワトコ)は、効用もさることながら、初夏にクリーム色の花が鈴なりに咲く美しい低木です。お庭でも、ベランダのコンテナガーデンでも、骨格となる大きな植物があると、ハーブの優しい繊細さに、おおらかさがプラスされます。アーティチョークもおすすめです。こちらは草ですが、一年じゅう灰色がかった葉っぱと夏に大きなアザミのような花! ツボミを食用、葉を肝臓のハーブティーにしますが、見ているだけで元気を分けてもらえそうで、私の好きなハーブの1つです。
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| アンティチョーク |
アンティチョークの花 |
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I  | | ルッコラ(ロケット) | 春は種まきに適した季節。ペットボトルや野菜のパックなどに穴を開けた容器で、簡単種まきに挑戦! ルッコラ(ロケット)、ウォータークレスなどアブラナ科のハーブ、ナスタチウム、バジル、チャービルなどが発芽しやすいです。 大きく育てるも良し、ベビーリーフのときにサラダなどでいただくも良し。発芽したばかりの植物には自分を守るための力(他の植物の発芽を抑えたり、抗菌作用)があります。それは私たちの体の中で抗酸化力や病気に抵抗する力になります。 また、アブラナ科植物(ハーブだけでなく大根なども)に含まれるイソチオシアナートという成分には解毒酵素誘導効果があります。解毒とは、私たちが食べ物やその他の形で、体に良くないものを取り込んでも、それらを無毒化して体外へ排出することで、人が本来もっていた力です。さまざまな力が衰えがちな現代人。ハーブに力をもらって、元気に過ごしましょう! |
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J  | コモンセージの仲間 「ゴールデンセージ」 | ソーセージに使うハーブを「セージ」という、ウソみたいな本当の話です。もちろん、ソーセージには他のハーブも使いますし、セージを使っていないソーセージもあります。古くから肉の臭み消しや防腐剤として利用されてきたセージには、抗菌作用・抗酸化作用などがあります。古代ギリシア時代には煎剤を止血や傷の治療に使ったそうです。「セージの植えられている家には医者はいらない」とか「長生きしたい者は5月にセージを食べなさい」など西洋には諺も多くあり、親しまれているハーブです。現在は料理に使う以外に、ハーブティーを薄めてうがい薬にしたり、水にセージの葉を一晩浸けて翌朝飲んだり、ちょっとした健康法に使っている人もいるようです。ただし、妊婦さんや長期にわたり飲むのは避けた方がよいらしい。5、6月はセージの花の季節です。ハーブ類は、開花直前に成分が最高になることが多いようです。花が終わったハーブは種を収穫する場合を除き、刈り込んで、風通しをよくしてやると育ちがよくなります。また、ここで述べたセージは春に花が咲き、背丈が30cmくらいのコモンセージの仲間です。 秋に背が高く彩り豊かな花が咲くセージ類は、料理等には利用しません。 |
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K 〜フェンネル〜  | | フェンネルの花 | 古代から「フェンネルがあるのに摘まないのは愚かだ」と言われているお役立ちハーブです。消化を助け、腸内ガスを取り除きます。利尿作用があり、むくみや水太り防止。肥満の原因となる老廃物を排出し、ほのかな甘みは空腹感を忘れさせ「ダイエットハーブ」とも言われます。フェンネルの種を噛むと、口臭消しの効果があります。去痰(きょたん)作用があり、医薬品に使われています。 私たちは喉が痛い時やお腹が張って苦しい時などに、ハーブティーとしていただくと良いでしょう。お料理には、スパイシーな風味を生かして魚料理やピクルスに。パンやピザ生地に練り込んでも美味しいです。フェンネルシードとして乾燥した種が売られていますが、フレッシュの葉も美味しいです。 フェンネルは丈夫で育てやすいハーブです。細かな葉が風にそよぐ姿は素敵です。葉の色が茶色の種類(ブロンズフェンネル)や株元が肥大して美味しい種類(フォローレンスフェンネル)もあります。フェンネルの葉の独特の香りは、キアゲハの幼虫もお好きなようです。この際、ハーブを育てて、ついでに虫とも仲良くなってみませんか? |
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