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2人の間にあるのは、どちらも3年がかりで完成させたヨーロピアンハウス(右)と 昔の温泉旅館風の和風ドールハウス |
ミニチュアドールハウスをご存じですか。12分の1や24分の1のサイズに縮小された家などの建物。外観のみならず、内部の家具や調度品、小物類、ときにはそこで暮らす人たちまで、精密に忠実に縮尺し再現した様子は、まさに芸術です。
集めて楽しむ人、作って楽しむ人、見て楽しむ人、ドールハウスの楽しみ方はさまざまですが、自分たちで作ることに喜びを感じているのが、吉川重光さん・憲子さんご夫妻。
ご自宅を訪ね、部屋に陳列されている“作品”を拝見してビックリ。洋館、和風旅館、ショップ…、どれを見ても、細かいところまで本物そっくりに作られています。とくに見事なのは、平成12年3月から11月まで、8カ月かけて作り上げたという第1号のドールハウス。今は販売されているキットを購入し、送られてくる部品を組み立てていく形ですが、最初の作品だけは写真を参考に自ら設計図を描いて、一から作っていったものなのです。
材料探しから始まり、木を切って木工用ボンドと瞬間接着剤で貼り合わせ、細かい部分は彫刻刀などを使って細工していきました。屋根や窓、ドアを設え、部屋の調度も金属製の小物以外はすべて手製。部屋においてある楽器が手作りなら、そばの譜面台にある楽譜まで手書き。タンスは引き出しを開けることもできるというから驚きます。
飾りのキルトや窓のカーテン、ベッドカバーなど、布製のものを作るのは、憲子さんの担当。作品はみんな、夫婦2人の合作です。
「難しかったのは、窓の上部のアーチ。切り取った残りをそのまま扉にしないといけないので失敗できないんです。建物を組み上げるのに幅や高さをきちんと同じ寸法に調整するのも大変でした。少しのズレがあると、ドアや窓が開きませんから。写真を見て合っているかどうかを1つひとつ確認しながらの作業。初めてドールハウスに挑戦するのに、いきなり難しいものをモデルにしてしまいました」と、苦笑いする重光さん。けれど、達成感はいちばんあったと、憲子さんと2人、声を揃えます。
きっかけは、憲子さんがホームセンターでドールハウスの本を見て、「可愛いし夢がある。作ってみたい」と思ったことから。土木関係の仕事をし、若いときから橋の模型などを自分で作っていた重光さんが、「それなら建物作りくらいは手伝う」と言って始めました。仕事柄、設計図を描くのはお手のもの。昔は大工になりたかったというほど手先が器用なこともあって、逆に重光さんのほうが夢中になりました。
「夫婦で同じことに熱中できることでしょうか」
2人にとってのドールハウス作りの魅力を尋ねると、こんな答えが返ってきました。
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第1号の作品(外観)。出窓の傾斜が難しかったそうです
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内部の様子。細かい作業が見て取れます
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別の作品の1部屋。人形が入ると、よりイキイキとした空間に
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